結核の知識①船橋市立医療センターで6人が院内感染

2018年12月26日付の千葉日報は、船橋市立医療センターが、がん治療で入院していた70代の男性患者を感染源として、別の入院患者や医療スタッフ計6人が集団感染をしていた、と発表したことを報じています。

男性は、2017年9月13日に入院し同24日に死亡しています。死因はがんによるものでしたが結核を併発していました。その後、2018年10月に、この男性の家族で60代妻と40代子息が結核と診断され、同じ病棟に入院していた60代男性と5歳未満男児も結核を発症、また、同センターの2人の女性スタッフも発症しています。これらの結核患者の遺伝子型が一致したことから、千葉県船橋市は、男性を感染源とする集団感染として厚労省に報告したものです。

結核の集団感染の定義は、「2家族以上20人以上に感染した場合」をいいますが、発症者1人は感染者6人として計算するため、上記の事例は集団感染にあたります。
ここで注意が必要なのは、感染と発症とは定義が異なるということです。感染していても発症する割合は10人のうち1から2人、また感染してから発症に至るまでに、1年から2年かかるといわれています(※1)。

実は、日本は先進国のなかでは結核患者の多い国です。と聞くと、結核はとうに撲滅されているはずでは、と驚かれるかたも多いことと思います。また、全国のなかで福岡県は、発症率の高い地域となっています。

当サイトでは、今後結核のことについて、少しずつお知らせしていく予定です。

※1 『感染症の歴史』 2017年 石弘之著